仏式 – 法要・供養

法要・供養

●法要の時期
1.法要をする日
法要とは、故人があの世でよい報いを受けられる洋にとの願いを込めて供養する為の儀式です。
法要は亡くなった日から数えて七日目ごとに供養するのが望ましいとされていましたが、現在では初七日と、三十五日または四十九日の2回だけ行なうのが一般的になっています。

2.初七日・三十五日・四十九日
初七日は最初の忌日です。近親者、親戚、友人・知人を招き、僧侶に読経してもらいます。
火葬後の遺骨迎えに続いて行なわれるようになっています。
三十五日は宗派によってこの日が忌明けになることがあります。
四十九日は、忌明けとされる大切な区切りの日です。盛大な法要を営むこととします。

3.忌明けにすること
四十九日の忌明けには法要に参加した方々と食事会を開きます。
祭壇においてあった白木の位牌はお寺に納め、黒塗りの位牌を仏壇に納めます。
仏壇がなければこの日までに用意します。

4.忌明けと忌中・喪中
忌明けの意義は葬儀などで大きく変わってしまった生活を、日常のペースに戻すことにあります。
忌明けまでの期間を「忌中」といい、一般的に一周忌までの期間を「喪中」といいます。
この間は慶事への出席、祭礼、宴席への参加は慎み、正月行事も控えるものとされています。
現在では忌明け後には通常の生活スタイルに戻る方向になっています。

5.年忌法要
亡くなった同じ月の同じ日を祥月命日といいます。
満一年目の祥月命日を一周忌、二年目を三回忌または三年忌といいます。それ以降、七回忌、十三回忌があり、百回忌まであります。それぞれ法要を営みます。
しかし現在では三十三回忌までとし、法要もいくつかを省くのが一般的です。

6.施主・遺族側の服装
一周忌までは喪服を着用し、以後三回忌、七回忌と年を経ることに、地味な平服へと変えていくのが一般的です。

7.法要ができないとき
法要は葬儀などと比べて決まったしきたりなどはありません。故人への供養の気持ちがあれば、これまで紹介した形式でなくとも行なえるものです。
僧侶に自宅に来てもらってお経をあげてもらうだけでも十分に供養になります。

※年忌法要がふたつ重なった場合は「合斎」「併修」として、一度の法要ですます方法があります。

●神式・キリスト教式の「法要」
1.神式霊祭のタイムスケジュール
神式の場合、仏教での法要に当たるのが「霊祭」です。
亡くなった日から10日ごとに、十日祭から五十日祭までを定期的に行ないます。
仏教の年忌法要に当たるのが「式年祭」になります。五十日祭は、忌明けとして、近親者、親類、友人・知人を招いて、神官による祭儀を行ないます。
最近の傾向として、忌明け前の五十日祭に「清祓いの儀」とともに「合祀祭」も行なうことが多くなっているようです。「清祓いの儀」とは、神棚に貼っておいた白紙を取り除く儀式です。「合祀祭」は、仮霊舎に奉っておいた霊を祖霊舎に移し祀る儀式です。
それ以降の式年祭は、百年祭までと基本的に同じです。

2.故人の召天記念日に記念式典
キリスト教の場合、カトリックとプロテスタントでは若干内容が異なります。
カトリックでは追悼ミサ、プロテスタントでは、故人の召天記念日の記念式が、仏式の法要に当たるものといえます。
カトリックの場合は3日目、7日目、30日目などに追悼ミサを行ないます。教会で葬儀と同じように進行します。
それ以降の特別の決まりはありません。
命日に祈りを捧げるなど、各自で供養しているようです。
ほかに11月2日の万霊節(死者の日)に、墓参り、追悼ミサが行なわれます。これは、仏式のお盆に相当します。

プロテスタントの場合は、1ヶ月目の召天記念日に多く記念式を行ないます。牧師を招いて、説教をしてもらい祈りを捧げます。
それ以降は仏式と違い決まった法要はありません。
命日に内輪で追悼式をするなど、身内で故人をしのびます。